HU(ヘイセイユニバース). 魔人の部屋
いつも通りのヘイセイユニバース、
アキネイターは何もない真っ白な部屋でオーロラカーテン越しに何かを観察していた…
ビン太「暇だから来たビン、アキネーター!!さぁ、今日もおいらと勝負しろビン!!」
アキネイター「…やれやれ、別に来なくてもいいんだけど、君もなかなか執念深いね。」
ビン太「お前に勝つまでぜってぇ諦めないビン!!」
アキネイター「君、私以外にも負けてるだろう?他をあたってくれたまえよ。私は忙しいのだよ。」
ビン太「いや、警察のサクシヤとかベレト先生とかと違ってお前はたまにお宝盗んで生計立ててるだけのヒマ人だろビン!!このぐらい付き合えビン!!」
アキネイター「…見てわからないかい?私にはたまーにこうやって世界を眺めるっていうリッパな仕事があるのだよ〜。」
ビン太「(本当にソレ、仕事かビン…?
どうせ次に狙うお宝決めてるだけだろビン…ケチ臭いビンな…)」
ビン太「そもそも気になってたビンが、なんだこの"精神と時の"とかつきそうな何もねー部屋はぁ!殺風景すぎるビン!!」
アキネイター「ある世界の建築物を模して作った私の宮殿の一室さ。無論この部屋は何もなさすぎて君には退屈だと思うがね。」
ビン太「当たり前だビン!!お宝集めが趣味のくせに、よくもこんながらんどうな場所にいれるビンなお前は!」
アキネイター「まぁかくいう私も流石に何もなさ過ぎて退屈だがね…」
ビン太「じゃあなんでずっとこの部屋にいるビン?」
アキネイター「……。」
アキネイターはオーロラカーテンから何かを観察している…
ビン太「オイ、聞いてるビンか!?…てかさっきから何見てるビン!?そんなにソレが気になるビンか!?」
アキネイター「シッ。…やっぱり、ヤツか…。」
ビン太「おいらにも見せろビン!!
どれどれ…なんか赤い船が止まってるビンが…?」
アキネイター「これは、私掠船だよ。宇宙帝国の。」
ビン太「シリャクセン?なんだビン、ソレ…
というかここ、さっきおいらがここに来る時通った外の宮殿じゃ…!!?」
その時、何者かがアキネイター達のいる部屋に入ってきた。
アキネイター「来たか…」
???「なるほど、ここが君の拠点ってワケね。」
部屋に入ってきた男は、どこか海賊のような姿をしていた。
???「久しぶりだねぇ…アキちゃん!」
アキネイター「…君だと思ったよ、バスコ。」
突如現れた謎の男とアキネイターは、言葉を交わした直後、お互い動かず睨み合いを始めた…
ビン太「誰、アキネーターの知り合いビン?
それにしてはなんだか険悪なムードが漂ってるビンが…」
アキネイター「バスコ。まぁ知り合いだね。出来れば2度と会いたくなかったけど。」
バスコ「心外だなぁ。アキちゃんとは同じ穴の狢、一緒の盗賊同盟の古い悪友(とも)みたいなモンだと思ってたケド。」
アキネイター「…ぶっちゃけそれ以下だよ。コイツは過去に私たち盗賊同盟の矜持を踏み躙った、卑劣な裏切り者だからね。」
バスコ「言うねぇ…でもアキちゃん、何かを得るためには何かを捨てなきゃ。君だってそれはよくわかってるだろう?」
アキネイター「またそれかい…叶えたい夢や野望があるなら、それ以外の全てを裏切ってでも手に入れる。少し共感はするけど、君の場合は流石に度が過ぎてると思うよ…?」
ビン太「(何やら話がごちゃっとして来たビンが…昔アキネーターのいた"トウゾクドウメイ"とやらの裏切り者って事ビンか?つまりアキネイターの敵ビンか…。)」
バスコ「アキちゃんも悪人なんだからもっと悪人らしくしなきゃ…」
アキネイター「…。…それでここにわざわざやって来た理由について聞こうか…まぁ正直何が目的か、ある程度察しはついてるけどね?」
バスコ「アキちゃん。宇宙帝国から"ドライバー"と"カード"を盗んで、いろんな世界で盗みを働いてるみたいだね。ソレ、渡してもらいたいんだよねぇ。…主にそう、カードのほう。」
アキネイター「…。やっぱりね。
…戦士の力の象徴たる"カギ"と戦士の戦いの記録である"カード"…そして各茶番世界に存在するという"大いなる力"…それらを特定の条件付きで揃えれば手に入れることのできる…
"茶番世界最大のお宝"。
ソレを独り占めしようって魂胆だね?
だから君は盗賊同盟を裏切るとき、私たちが集めていた、スーパー戦隊の力を始めとした戦士達のカギを奪った…。
でも、私の力甘くみてない?君も知ってるとは思うけど、明らかに戦力不足だと思うよ?それに対してそっちはたった一人。か、勝ち目はないと思うけど…?」
バスコ「…そっか、まだ君には見せてなかったよね。この力。」
アキネイター「…?」
そう言うとバスコはラッパ状の道具…"ラッパラッター"を取り出した。
そしてそれと同時にラッパラッターの上のカギ穴に不思議なカギを刺し始めた。
バスコ「随分と甘くみられたモンだよ、アキちゃん。君が各地で盗賊行為してる間、何もしてなかったワケないでしょ?」
アキネイター「ま、まさか…!?」
バスコ「そのまさか。おいでませ〜!」
〜〜〜♪
バスコがカギを刺したラッパラッターを吹くと、アキネイター達の前に謎の戦士達が現れた…!
ビン太「コ、コイツ、アキネーターみたいにいろんな奴らを出しやがったビン!!?」
バスコ「どう?スーパー戦隊の力はこういう使い方も出来るんだよ。君のドライバーの力と似てるでしょ。」
アキネイター「まさか私と戦うためにそんなモノを手に入れてたとは思わなかった…なら、こちらも…!」
謎の戦士達がアキネイターに向かって一斉に襲い掛かる。
アキネイターも、まけじとカードとドライバーを取り出して戦士を召喚する。
マジンライド!茶番ヒーローズ!!!!
バスコ「いいねぇ、そうこなくちゃ!」
アキネイターとバスコが呼び出した戦士がお互い戦い始めた!!
シンケンゴールド「………。」
マスターロゴス「金色の剣士ですか…どなたか知りませんが、この私に楯突くのならばこの世界共々葬り去ってあげましょうか!!!!」
ゴーオンゴールド&ゴーオンシルバー「………。」
女苑「いい金づる発見よ!それそれ巻き上げろー!!」
紫苑「キラキラに光って眩しい…でも、どうせ私たちなんか…」
ガオシルバー「………。」
統夜「月夜の狼か、面白い。どちらが強者か分からせてやる!!」
マジシャイン「………。」
メガシルバー「………。」
黒咲「くっ、なかなか手強いな…」
リシテア「援護します、先生!」
黒咲「その姿は…まさか瑠璃!?瑠璃なのか!?」
(無言のダークスパイクT)
リシテア「瑠璃じゃないです。付き合い長いじゃないですか、いい加減覚えて下さい。さもないと次はハデスΩしますよ?」
黒咲「さ、流石に冗談だ…。援護助かる、行くぞリシテア!!」
アバレキラー「………。」
キダヤマ「どうやらアギトでは無いようだが…貴様も俺以外のアギト同様、不要な存在だ…!!」
三沢「俺が相手だ!!」
ボウケンシルバー「……?????」
ソウノスケ「何だか不思議な感覚だなぁ…。アンノウンのような、違うような?」
ゴセイナイト「……。」
イズ「社長。ここは相性を考えてフレイミングタイガーでいってみましょう。」
零一「目には目を、歯には歯を、トラにはトラを…ってワケね!!よーし!!久々にトラちゃんでいくぞーっ!!」
キバレンジャー「……。」
呼び出された戦士達は互角な戦いを繰り広げ…
最終的にお互いの持つカードとキーの一部があたり一面に散らばった。
バスコ「流石召喚士、思った以上にやるね。」
アキネイター「そっちこそ、かなりの手練れを持って来たものだね…でも、倒した分のキーは頂いたよ?」
バスコ「何個かレンジャーキー取られちゃったけど、代わりにカードは数枚手に入れたし別に今はまだいっか。まだまだ"代わり"は沢山あるしね。
さて、もうちょっとここにいたいけどもう時間か…挨拶も済んだしそろそろ帰らないと。
それじゃ、またどこかで。アデュー!!」
バスコはアキネイター達の目を欺いて姿を消し、宇宙船に乗って帰っていった…
アキネイター「…ふぅ、今回は退いてくれたかぁ。
隙をついた攻撃のせいで飛び散ったカードを何枚か取られてしまったけど、奴のカギも少し手に入れることができた。
コレは使えるかもね…。」
ビン太「しかし何だったビン、アイツ…いきなり現れて…」
アキネイター「恐らくさっきのは軽い挨拶。
ちなみに今回ヤツもコッチも全然本気を出してない、お互い手の内の探り合いをしてただけだよ。」
アキネイター「…あ、君、勝負したくてきたんだよね?今ならその勝負、受けてもいいよ。
対策を考えるついでに早速今すぐ新しいカードの実験台になって欲しいな!」
ビン太「え。本当にいいのかビン?本気じゃないとはいえあのバスコってやつと戦って疲れてないかビン?」
アキネイター「こういう時の君との戦いは疲れるどころか、逆に疲れが取れるからねぇ。」
ビン太「そうビンか…?ならわかったビン、正々堂々ギッタギタにしてやるビンwwwww」
アキネイター「対バスコ用に今考えついた新しいカードの組み合わせを試してみたいからさ!じゃあ早速行くよ!!」
マジンライド!!スーパーヒーローズ!!
ビン太「この世界…いや、他の茶番世界でも見たことのない奴らだビン!?!?」
アキネーター「ヒーローはスーパー戦隊や仮面ライダーだけだと思ったかい?
甘いね、ヒーローの歴史は、もっと芳醇なのさ!!
さぁ、さまざまな歴史の重みをそのその身で味わいたまえ!!」
ビン太「ビィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!」
結局、いつも通りアキネーターに良いように使われてるビン太なのであった…
チャンチャン((
○新キャラ紹介
バスコ・タ・ジョロキア
「茶番世界最大の宝」を狙う、かつてアキネイターと同じ盗賊同盟に所属していたとされる宇宙海賊。どうやらアキネイター達の敵。
欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる、味方だろうと容赦なく切り捨てると言ったいかにも悪党らしい行動が目立つ、清々しいほどの悪党。
なにやら真の力を隠しているようで、その強さは計り知れない。
無論このタイミングでの新キャラという事で、茶番SPにもガッツリ関わってくる。
…べ、別に最近テン・ゴーカイジャー見てきたとか、最近見てるウルトラマンに似た顔の"ゴクジョー"なトレジャーハンターが出てる事に触発されて茶番に出したとか、そう言う訳じゃないんだからね!!
…まぁ正直無論見てきたし、触発されてます。
なんなら別の人の茶番にヨホホイなカイゾクが出た影響も受けてます、ハイ((